絵を描く際にどうしても邪魔をしてくるのが「思い込み」だと思います。
「物体の形を間違えて覚えている」という思い込みもさることながら、練習方法やアタリの取り方、理想的な絵柄など、絵を描く過程や日々の練習方法、絵に対する考え方自体にも「思い込み」は付きまといます。

例えば、
・絵の練習には一つ一つステップを踏まなければならない
・参考書は最初から飛ばさず進めなければならない
・人体(素体)を描いてからではないと服を描いてはならない
・まずはアタリを取らなければならない
・線画が汚いのに色を塗っても無駄だ
・骨格や筋肉が理解できていないのに人を描けるはずがない
・隠れると勿体ないので全身を見せたい。全身見える構図、ポーズを取らせよう
・理想の絵柄的にリアルな顔を練習する必要はないだろう
・一つの練習内容が納得いくまで次の練習には取り掛かってはならない

正直な話、上記の例は私自身が絵を3年描いてきた道中に悩まされた(悩んでいる)思い込みの内容です。上記以外の思い込みもまだまだあるでしょう。
思い込みは当事者ではなかなか気付けないです。厄介ですよね(汗)



本題ですが、思い込みは経験をしなければ直りません。
思い込みは参考書をひたすら模写するだけでは上書きすることはできないのだと思います。

今の時代、アタリの取り方や筋肉の繋がり方、関節の曲がり方などの「○○の描き方」のような知識は容易く得られます。本当に便利です。
しかし知識として得られた情報も、頭の中で簡略化や抽象化が進みぼけてしまうようです。
読んだだけ、真似ただけではわからない。勉強や仕事などでも同じで実際にやってみて、間違えたり悩んだりしないと理解が深まらないのですね。

s____________ (9)
上のラフは資料なしで描いた素体です。
左肩が違和感バリバリです。(重心とか他にもあるけど今は目を瞑って)
しかし、描いている途中では全く違和感がないのです。間違っていることがわからないのですね。肩の形はこういうものだという「思い込み」です。

s____________ (8)
気付きます。違和感に。一度目を離すと「なんか違くね?」となりますよね。
そこで調べてみて自分が間違えて覚えていたということを知り、参考を模写します。
この「間違えて覚えていたことを知る」が肝ですね。失敗を経験する。最初から答えを見ながら描いている模写とは違い、「思い込み」を発見して新しい知識に上書きをしています。


絵の上達は「思い込み」をどれだけ見つけられるかにかかっていると思います。
「形」の思い込み。信仰にも似た「練習方法」の思い込み。

この記事の内容自体が私の思い込みという可能性もありますね(笑)





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